気がつくと「マウントを取る」こと、していませんか?
- りびねす
- 6月20日
- 読了時間: 3分
更新日:6月26日
「マウントを取る」という言葉を耳にする機会が増えました。これは、相手に対して自分の優位性を示そうとする言動を指します。
ある日、シニア世代の方同士の会話をそっと耳にしたときのこと。何気ないやりとりの中に、こんな言葉が交わされていました。
「うちの孫は〇〇大学に行ってね」「
それくらい私の若い頃は当たり前だったわよ」「そんなの簡単よ、私なんか…」
ご本人にとってはただの会話かもしれません。でも、客観的に聞いていると、ふと「それは相手にとってどんなふうに響いているのだろう?」と考えてしまいました。
もちろん、自分の経験を話したい、誰かに聞いてもらいたいという気持ちはとても自然なことです。ただ、それを受け取る相手──とくに若い世代にとっては、少し距離を感じたり、心を閉ざしてしまうこともあるのかもしれません。
実は、マウントを取る人ほど不安を抱えているのかも?
こうした言動の背景には、
自分をもっと知ってほしいという「承認欲求」
会話の中で存在感を示したいという「自己顕示欲」
相手の反応をコントロールしたいという「支配欲」
といった感情が隠れていることが多いそうです。言い換えれば、それは「自信のなさ」や「不安」の裏返しでもあります。
つまり、マウントを取る人が本当に伝えたいのは、「私はまだ誰かに必要とされたい」「大切にされたい」という心の奥の声なのかもしれません。
若い世代とよい関係を築くために、大切なこと
では、どうすれば若い人と心地よい関係を築けるのでしょうか。私がその会話を聞いて感じたのは、「受け止める姿勢」こそが鍵になるということでした。
たとえば、こんなふうに言葉をかけてみるだけで、空気はがらりと変わります。
「そうなんだね。今のやり方、私には新鮮だわ」「へえ、そんな考え方もあるのね」
一歩引いて、相手の言葉をまっすぐに受け止める。それだけで、若い人は「この人と話すと気が楽だな」と感じてくれるはずです。
話し上手よりも、聞き上手のほうが、ずっと人の心に残るもの。年齢を重ねたからこそ持てる“余白”が、若い人との距離を縮めてくれるのだと思います。
奥ゆかしさは、人生の年輪が生む魅力
若い頃は、誰しも「自分を見てほしい」「認めてほしい」と願うものです。でも、今の私たちは、その気持ちをよく理解したうえで、そっと相手を立てたり、受け入れることのできる年齢になっています。
マウントではなく、思いやりでつながる関係。そのほうが、ずっと深くて心地よい関係が築けるのではないでしょうか。
今日のあなたの言葉が、誰かの心をそっと温めますように。
著者:合同会社Libiness(りびねす)
りびねすシニアライフ研究部所属
堀川季比咲(ほりかわ としひさ)
介護とフィットネスの垣根をなくす「りびねす」創設者。
シニア生活コンサルタント/介護予防コンサルタントとして、シニア世代や老々世帯・一人暮らし高齢者の方が、最期まで自分らしく生きられる暮らしの在り方をサポートしています。
ご家族が介護離職しないためのセミナー・講演も多数実施。
また「0→1」を生む発想力を活かし、想いや経験をビジネスに変える経営コンサルティングも行っております。
すべての世代が、“安心と活力のある人生”を描ける社会を目指して活動中です。

著者:合同会社Libiness(りびねす)
りびねすシニアライフ研究部所属
堀川季比咲(ほりかわ としひさ)介護とフィットネスの垣根を
なくしたフィットネスクラブ りびねす創設者
介護予防コンサルタント・0から1を生み出すコンサルタント・開業支援
シニア世代の皆さま、老々世帯の皆さま、一人世帯の方が安心して生活ができるようにアドバイスしセミナーを通じて家族が介護離職しないような方法を一緒に考える活動をしています。全世代の皆さんがよりよい生活を送れるようなことを考え取り組んでいます。
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